夏場に暑い日が続くと、夜になってもなかなか室内の気温が下がらず寝苦しい状態が続きます。特に2階が寝室の場合、エアコンがないと寝不足気味になることもあります。
窓を開けたり扇風機を使うという手もありますが、騒音や防犯上の理由からあまりお勧めできる方法ではありません。
屋根裏から放出される輻射熱
日中に太陽からの光を浴びた屋根の温度は60度~70度にも達します。太陽光によって屋根や柱などに蓄積された熱は、気温が下がると輻射熱として放出されますが、屋根や天井に断熱材が施工されていない住宅では、輻射熱が2階の室内へと伝わるため、夜になってもなかなか温度が下がらず、エアコンがないと暑くて寝苦しいということになります。
これを防ぐためには、屋根や天井に断熱材を施工することと、蓄積された熱を逃がすための換気を行うことが重要です。
年々増加する熱帯夜
気象庁発表のデータによると、東京の熱帯夜(最低気温25ºC以上)年間平均日数は年々増加しており、1971年~1980年までは年間16日、1981年~1990年までは年間23.8日、そして1991年~2000年までは年間29.6日となり、それ以降は年間30日程度と、30年前のほぼ倍で推移しています。
熱帯夜が増加した分、暑くて寝苦しい夜も増えたということになります。
屋根裏の換気が重要
屋根や天井に断熱材が施工されている住宅でも、夏場の屋根裏の温度は高い場合が多く、適切な換気を行い屋根裏から排熱することが重要です。
屋根裏が断熱されている場合、天井付近の温度はそれほど上昇しませんが、天井だけ断熱されている場合は、屋根からの熱が屋根裏にこもり、夜になってもなかなか温度は下がりません。この場合は、断熱施工だけでなく換気システムの導入も必要になります。
屋根裏にはきちんとした通気層を設けて換気による排熱を行い、屋根裏に熱がこもらないようにすることで、暑くて寝苦しい真夏の2階でも快適な眠りにつくことができます。