1年を通じて快適に過ごせる家造りは、屋根の断熱が一番重要なポイントになります。
屋根に適切な断熱材を施工することで、夏場は太陽の熱を防ぎ、屋根からの熱伝達を抑えて冷房の効きを良くするとともに、冬場は屋根から逃げる暖房の熱を家にとどめて、暖かい部屋に保ちます。
強烈な夏場の日差し 輻射熱の影響
みなさんはマンション最上階の住人が「夏場にエアコンが効かない」と嘆いているのを聞いたことがありませんか?
夏場の日差しは強烈で、その日差しを直接受ける屋根は、はだしでは歩けないほどの高温になります。その熱が屋根や天井から家全体に伝わり、部屋へと伝わって室内の温度を上昇させます。
マンションで使われるコンクリートは蓄熱性が高く、昼間に吸収した熱を湯たんぽのようにずっと放出します。こうなると冷房は効かず、夜になっても暑いままなので、とても寝苦しい思いをすることになります。
屋根が受ける放射熱の実に93%が建物に伝わります。その熱は壁や柱に蓄積されて輻射熱として放出されるので、夜になってもなかなか部屋の温度は下がりません。
屋根から逃げる熱
また、冬場は暖房の熱が屋根から逃げないようにする必要があります。
温まった空気は上に登っていきます。家を暖房で温めると、その空気は天井から屋根に向かいますが、きちんと断熱されていない家は、天井や屋根からどんどん熱が逃げていってしまいます。
どれだけ性能のいい暖房でも、上から熱が逃げるようでは、なかなか部屋は温まらず、省エネの観点で見ても、エネルギーの無駄遣いになります。
このように、1年を通じて快適に過ごせる家造りは、屋根の断熱がとても重要なポイントになります。屋根の断熱を改善するだけで、住まいの環境ががらりと変わりますよ。