最近の住宅は高断熱高気密が当たり前となり、住宅内で発生した水分はなかなか外部に放出されず、冬場の冷えた窓によって結露します。結露はカビやダニの発生源となるだけでなく、建物にダメージを与える原因になります。結露の原因となる水分を排出するためには、計画的な換気が必要になります。
結露対策はまず換気から
結露対策で重要なのが、室内の換気です。住宅で4人家族が生活すると、料理の煮炊きや入浴、人間の呼吸によって1日に約10リットルの水分が発生すると言われています。この水分が結露の原因です。特に高断熱高気密住宅では水分がなかなか外部に放出されず、窓で冷やされて結露してしまいます。
換気システムを持つ住宅でも、空気の流れによっては結露が発生します。対策としては、台所や風呂の換気扇を回して室内の空気を換気します。これだけでも結露は起こりにくくなりますが、窓自体を断熱性の高いものに交換することで、窓の結露を防ぐことができます。
窓の結露対策 断熱性の高い窓に交換
窓の結露対策は、複層ガラスや真空ガラスなどを採用して断熱性能や省エネ性を高めた窓に交換することが一番の近道です。窓やサッシの断熱性能の目安としては「窓の断熱性能表示制度」があり、窓ラベルの「省エネ建材等級ラベル」によって窓の断熱性能を判断することができます。
「省エネ建材等級ラベル」は、窓開口部の熱貫流率によって4つに区分され、★のマークで表されます。★が多いほど断熱性能が高いことを表します。
複層ガラスは外部と内部の間に空気層を持ち、窓面の結露や冷気流を抑えることができます。さらに高い断熱性を持つトリプルガラスは、断熱性能が複層ガラスの約1.7倍なので、結露の可能性がさらに低くなります。また、空気より熱伝導率が小さいアルゴンガスを封入して断熱性能を高めたガス入複層ガラスもあります。