夏に窓から入り込む熱は、65%が日差しによるものです。夏場の冷房効率を向上させるためには、強い日差しを抑えることが大切です。夏場の強い日差しを避けることで、室内の温度を上昇させず、エアコンの効率も上げることができます。
窓まわりの遮熱は、窓の外側、窓ガラス自体、窓の内側の3ヶ所で行います。方法としては、日除けやすだれ、ブラインド、カーテンなどを用いることが一般的です。
また、最近は窓ガラス自体の断熱性能や遮熱性能が向上しているので、窓を取り付けるだけで断熱対策が完了するようになりました。
他にも窓に断熱フィルムや断熱シートを貼り付けるといった方法があります。
遮熱性能が高いLow-Eガラスや複層ガラス
従来の窓やサッシは断熱性能が低く、日差しを抑える遮熱性能もありませんでしたが、最近は遮熱性能が高いLow-Eガラスや、紫外線を99%カットできる複層ガラスといった高い断熱性や遮熱性を持つガラスも登場しており、窓を取り付けるだけで日差し対策が完了するようになりました。
窓枠の部材も、従来のアルミと比べてはるかに熱伝導性の低い樹脂や木材を用いたものが増え、さらに断熱性が向上しています。
Low-Eガラスには断熱タイプや遮熱タイプがあります。外側には薄い金属膜が張られており、2重ガラスの間には乾燥空気が封入されています。どちらも太陽熱を防ぎ、西日対策にも効果的です。また、冬場は窓からの熱損失を抑え、部屋の温度を快適に保ちます。
ブラインドやルーバーを窓と一緒に設置
夏の強い日差しを避けるには、窓の外側に日除けやすだれを設置して日光を外から遮る方法や、ブラインドやカーテンで室内から遮る方法があります。最近では、ブラインドやルーバーを窓と一緒に取り付けられるものや、複層ガラスの中にブラインドが入っている製品もあります。いずれも夏場の日差し対策には効果的です。
また、オーニングやサンシェード、スクリーンを窓の上部に設置して、日光を遮る方法も有効です。特に大掛かりな工事は必要なく、外部に設置するだけで簡単に日差しを避けることができます。
すだれやよしずで窓を遮熱
日本では昔から日差し対策として、すだれやよしずが用いられてきました。空気の流れを遮ることなく日差しを和らげるすだれやよしずは、日本の家屋に合った遮熱対策と言えるでしょう。
また、コストもかからず必要に応じて設置が可能で、遮熱の必要がない冬場は簡単に撤去できるところがメリットです。窓の断熱まで手が回らないといった場合は、すだれやよしずを活用してみてください。